「フルリモートの案件なら、今の暮らしを変えずに働けそう」
そう思って話を進めたら、初日は現地で研修、毎朝決まった時刻に会議、月に一度は出張が必要だった。これは説明用の例ですが、確認しておきたいのは、こういう具体的な予定です。
フルリモート案件を選ぶときは、出社・出張、会議、作業時間、情報共有、機材の5つを確認する。 募集の見出しだけで判断せず、自分の一週間にその仕事を入れられるかまで考えます。
どうも。プロの引きこもり、まつながです。
ぼくは以前のnoteで、営業・移動・対面をしない働き方について書きました。当時、福岡に住みながら東京の企業を中心に支援し、定期的な出社や出張を伴う仕事は受けないようにしていました。
今回は、その「先にしないことを決める」という考え方を、案件選びの確認リストにしてみます。以下の質問や条件は読者向けの提案例です。ぼくの実際の契約内容をそのまま紹介するものではありません。
先に、自分が譲れない条件を3つまで書く
案件の説明を読んでから考えると、報酬や仕事内容にひかれて「少しくらい無理してもいいか」となりがちです。
そこで、探し始める前に、自分にとって外せない条件を少数だけ書いておきます。たとえば、こんな形です。
- 出社・出張なしで、契約開始時の手続きも自宅からできる
- 会議には平日10〜16時の間で参加できる
- 既存の仕事と合わせて、週の予定に収まる
これは一例なので、時間帯も優先順位も自分に合わせて変えてください。通院や家族の予定があるなら、それを消した予定表で判断しないことも大切です。
一方で、「会議は午前中だとうれしい」くらいの希望なら、必須条件と分けておきます。全部を同じ強さで並べると、何を調整できるのか自分でも分からなくなるので。
| 分け方 | 条件の例 | 合わないときの考え方 |
|---|---|---|
| 譲れない条件 | 出社・出張なし | 変更できないなら見送る |
| 相談できる条件 | 定例会議は午前中が希望 | 曜日や回数を含めて相談する |
| まだ分からない条件 | 毎週の会議時間 | 判断する前に具体例を聞く |
条件を多くすれば、候補が減ることもあります。それでも、続けられない働き方を前提に応募するより、最初に伝えた方が話を進めやすいと思っています。
1. 出社・出張は「開始時」と「例外」まで確認する
まずは、普段の作業場所だけでなく、仕事を始めるときの動きも聞きます。
通常業務に加えて、契約開始時の研修や機材の受け取りもオンライン・配送で完結しますか。定期的な出社や、例外的に現地対応が必要になる場面があれば教えてください。
確認したいのは、相手が使う「フルリモート」という言葉の範囲です。たとえば、普段は在宅でも、初回の顔合わせだけは現地を想定しているかもしれません。ここは推測で埋めずに聞いてしまいましょ。
「基本的にはありません」と返ってきたら、どんな場合に例外があるのか、もう一段具体的にします。
出張を相談できる人なら、場所、頻度、事前に分かる時期、移動の負担も判断材料になります。まったく対応できないなら、先にその条件を伝えます。自分が受けられない条件を、後から何とかする前提で残さないためです。
2. Web会議は回数より「一週間の配置」を見る
家から参加できる会議でも、予定の入り方によって作業のしやすさは変わります。
たとえば、週に合計2時間でも、1時間の会議が2回なのか、短い打ち合わせが毎日何度もあるのかでは、まとまった作業時間の残り方が違います。
定例会議の曜日・時刻・所要時間を教えていただけますか。定例以外の打ち合わせは、どのくらい前に調整する運用でしょうか。
ここでは「会議は少ないですか」より、直近の通常の一週間を説明してもらうとイメージしやすくなります。参加が必須のものと、必要なときだけ参加するものも分けて聞きます。
元のnoteにも書きましたが、ぼくは直接会うよりWeb会議の方が話しやすいと感じています。ただ、オンラインで話せることと、いつでも会議に入れることは別の条件です。
既存案件の会議と重ならないか。会議の前後に、必要な作業時間が残るか。予定表に仮置きしてから考えてみてください。
3. 作業時間の自由度と、連絡を確認する時間を分ける
「在宅でできる」と聞いても、好きな時刻に進めてよいかどうかは、まだ分かりません。
特定の時間帯に相手と一緒に進める仕事なのか、納期に合わせて自分で配分できる仕事なのか。ここを確認します。
作業する時間帯は自分で調整できますか。それとも、対応が必要な曜日や時間帯が決まっていますか。会議以外で、その場での対応が必要になる業務も確認したいです。
日中は別の仕事がある人なら、「夜に進めれば大丈夫」と思う前に、昼間の確認や対応が必要かを聞いておきます。時間の合計だけ足りていても、必要な時刻に動けないことはあるので。
連絡の返信目安や時間外の扱いは、別記事の取引先と決めておきたい連絡ルールと伝え方に整理しています。案件選びの段階では、まず自分が対応できる時間と相手の必要条件が合うかを確かめます。
4. 情報と確認先に、自宅からたどり着けるかを聞く
作業場所が自宅でも、必要な情報が手元に届かないと仕事は進みません。
業務の説明はどこにあるのか。成果物を誰が確認するのか。分からないことが出たら、誰に聞けばよいのか。開始後の最初の一週間を想像して確認します。
業務の資料や過去の対応例は、どこで共有されますか。質問先と、成果物の確認をお願いする方も教えてください。
確認先が明確なら、迷ったときの次の行動を決めやすくなります。担当者が不在のときの相談先まで分かると、さらに助かります。
資料が整っていないことだけで、すぐ見送る必要はありません。一緒に整理するところから頼みたい案件なのかもしれないからです。ただ、その作業も自分の担当に入るなら、必要な時間として見積もります。
「完成した手順どおりに進める仕事」と「手順を作るところから担う仕事」は、同じ作業名でも準備の量が違います。
5. 機材と作業場所の条件を、開始日までに確認する
最後に、実際に仕事を始められる環境がそろうかを見ます。
貸与PCが必要なのか、自分のPCを使うのか。指定のソフトや接続方法はあるか。仕事をする場所に条件があるか。自宅で使う予定の環境を前提に聞きます。
使用するPCやソフトの指定はありますか。貸与機材がある場合の受け取り方と、開始日までに必要な設定を教えてください。作業場所に関するルールも確認したいです。
カフェや帰省先でも作業するつもりなら、それが可能かも別に確認します。「出社しなくてよい」と「どこでも作業してよい」を、同じ意味で受け取らないためです。
準備に費用や日数がかかるなら、誰が何を用意するかを決めてから開始日を相談します。受ける返事をした後に、機材が届くまで作業できないと分かるのは、お互い困っちゃいますからね。
応募・面談では、必須条件から短く伝える
確認項目をすべて最初のメッセージに詰め込むと、相手も答えるのが大変です。最初は、合わなければ受けられない条件を伝え、詳しい運用は面談などで確認する形が使いやすいと思います。
たとえば、こんな文面です。
案件のご紹介ありがとうございます。仕事内容に関心があります。応募にあたり、出社・出張なしで対応できることを希望しています。契約開始時も含め、この条件でご相談可能でしょうか。可能であれば、面談で会議の時間帯や業務の進め方を伺えますと幸いです。
エージェント経由なら、紹介を受ける前に必須条件を共有しておく方法もあります。相手がまだ把握していない点は、企業側へ確認してもらいます。
回答が曖昧な項目は、合っていると判断せず「未確認」のままにしておく。話し合って決まった内容は、後で双方が見返せる文章に残しておきましょう。
最後は、今ある仕事と一緒に予定表へ入れる
5つの条件が分かったら、新しい案件だけを眺めるのをやめて、今の一週間に重ねてみます。
- 必須の会議が、既存案件や生活の予定と重ならないか
- 会議や確認対応を含めても、仕事量の上限を超えないか
- 機材の準備や最初の説明を受ける時間を確保できるか
- 未確認の条件を、返事する前に解消できたか
量の見積もりは、フリーランスの仕事量の上限を、稼働時間と案件数から決める方法も参考にしてみてください。
条件が合わなければ、曜日や担当範囲を調整できるか相談する。それでも譲れない条件が変わらないなら、今回は見送る。どちらかが悪いという話ではなく、その仕事と今の自分の予定が合うかどうかです。
フルリモートという言葉は、案件を探す入口にはなります。でも、自分に合う仕事かを決めるのは、その先の具体的な条件です。
ぼくが営業・移動・対面を減らす働き方を選んだ背景は、「引きこもりが年収1000万稼ぐためにしないと決めた3つのこと」(無料note)に書いています。この記事では、その中でも移動と対面の条件に絞って整理しました。
あれもこれもできるようになる前に、自分が続けられる条件を決めておく。次の案件を探すときは、まず譲れない条件を3つ書くところから始めてみてください。
サムネイル写真:写真:Elle Hughes / Pexels(Pexels License)。
